【境線境港駅】妖怪化したローカル線の果ての果ての港町

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境線境港駅ホームと鬼太郎列車
父さん、これが人間界が考えた妖怪の世界らしいです。明るくて賑やかで存在感前面に押し出す妖怪の風景・・・人間っておもしろい生き物ですね。

境線境港駅駅舎
鳥取県境港市の中心駅、境線境港駅。重要港湾を持つ港町でもありながら、妖怪世界を同時に味わえる鉄道や町の風景を見ることができます。なお境港線という間違いが散見されますが、正しくは境線です。

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旅のドラマのはじまりは、妖怪の国への入口

米子駅駅舎
山陰地方の主要駅、米子駅。山陰地方で初めて鉄道が開通した町として山陰本線のほか、境線、伯備線も乗り入れるターミナル駅です。国鉄時代からの駅ビルには、JR西日本の山陰地方ほとんどの路線を管轄する米子支社が入っています。

米子駅発車案内漂
米子駅は山陰地方のターミナル駅とあって、特急列車も岡山と出雲を結ぶ「やくも」が1時間に1本、山陰地方を縦断する「おき」「まつかぜ」が2・3時間に1本と大変忙しい駅です。

米子駅「海、山、旅のドラマは米子駅から」

海、山、旅のドラマは米子駅から

おそらく国鉄時代からのものでしょう。旅の旅情を掻き立てるこんなスローガンも米子駅を象徴するものです。

境線米子駅0番ホームと鬼太郎列車
そして境港へ向かう列車が発着する米子駅0番ホーム。今は亡き水木しげる氏の代表作、「ゲゲゲの鬼太郎」の主人公、墓場鬼太郎が描かれた列車が止まっていました。

境線米子駅ホームと妖怪たち
0番ホームは、御覧の通り賑やかな構成となっております。誰が主役かわからない位、妖怪たちが乱立してお出迎えしてくれます。いろいろ紹介したいですが、米子駅0番ホームこと「ねずみ男駅霊番ホーム」は、別に詳細な記事を掲載しておりますのでご覧ください。

【境線米子駅0番ホーム】旅のドラマはねずみ男駅の霊番ホームから?
人間って面白いですね・・・、こうやって寝ているだけで妖怪世界に連れていかれる入り口を作ってしまうなんて・・・、ね!父さん。 鳥取県を走る境線は、山陰本線のターミナル駅である米子と境港18kmを結ぶ地方交通線です。その境線の始発...

妖怪化したローカル線の旅

境線妖怪ワールド案内図
境線は、各駅に妖怪の名前が付けられています。目指すは終点の境港は鬼太郎駅です。そして気になるのが右上の説明文・・・。

JR境線妖怪ワールド
ねずみ男駅(米子)の0番ホームから鬼太郎駅(境港)の妖怪の街まで全国の妖怪がお待ちしております。

名前を付けるどころか現物までお待ちしてくれているようです・・・。何をしてくれるのかはお楽しみということでしょう。

境線米子駅鬼太郎列車を側面から
そんなわけで、鬼太郎少年の列車に乗って妖怪の旅へと参ります。寝ているだけで妖怪の世界に連れてってくれるのも、境線の良いところ?


境線は、弓ヶ浜半島を米子から境港までを一直線に結ぶ路線です。全長17.9kmですが駅の数は16駅もあり駅の間も短く、あたかも路面電車に乗っている感覚です。

境線前面展望弓ヶ浜駅
実際の線路を見てもわかる通り、ひたすら境港へ向かって一直線に進むようなルートです。実際景色がよい日には、一直線の線路の先に終点境港を見ることができるほどです。

境線弓ヶ浜駅と鬼太郎列車
そんな弓ヶ浜半島中間にある弓ヶ浜駅に到着しました。この駅にも「あずきあらい」という妖怪名がついていますが、そんな陰気もない晴れやかな雰囲気です。

境線弓ヶ浜駅の列車交換
列車交換で待ちくたびれた鬼太郎列車の向こうから、ねずみ男列車がようやくやってきました。日中の境線は、この2本の運航によって成り立っています。

妖怪ローカル線の終着駅はあの世へ?

境線前面展望馬場崎町駅
終点の一つ手前の駅である馬場崎町駅に到着しました。前を見てみると、すでに終点境港駅の全景を見ることができます。

境線境港駅ホームと鬼太郎列車
そして50分弱の旅を終え、鬼太郎列車は終点の境港駅に到着します。ホームから望める駅前風景は後程紹介しますが、列車のイラストとの違和感が全くありません。

境線境港駅鬼太郎駅駅名標
記事最初にも述べましたが、境線境港駅は「鬼太郎駅」となっています。説明文には「人間を助けるために妖怪を退治する」と書かれています。

境線境港駅終端
境港駅にある境線の終端がこちらです。国鉄時代は奥にある境港まで、船からの貨物積み下ろしのための線路が続いていました。しかし貨物輸送が廃止された後は路線も短縮、境港駅は旅客専用駅として整備されました。

境線境港駅全景
境線境港駅のロータリーと全景です。一見すると奥にある白い大きな建物が駅舎のように見えますが、こちらは「みなとさかい交流館」という建物です。境港のフェリーターミナルも兼ねた建物です。ちなみに建物裏手はフェリー乗り場と境水道、そして島根県との県境が走っています。

境線境港駅駅舎
境港駅の駅舎はこちらのほうです。旅客専用駅として再出発したとき、灯台を模したシンプルな建物に建て替えられました。しかし竣工当時は、ゲゲゲの鬼太郎のことを想定していなかったことが頭をよぎります。

境線境港駅駅舎内
そんな駅舎の中は御覧の通り・・・鬼太郎関連ばかりです。ここまで存在感があると妖怪たる雰囲気が完全になくなっております。というわけであの世ではなかったので良かったのか・・・。

鬼太郎も接客! 妖怪の町境港

境線境港駅水木しげる壁画
こちらは境港駅駅前に掲げられている壁画は、ゲゲゲの鬼太郎をはじめとした水木しげる氏のキャラクターです。駅を降りると必ず目に入る存在感を放っております。

境線境港駅鬼太郎接客中
駅をうろうろしていると、向こうから見慣れた姿が・・・。手を振りながら接客をしている鬼太郎少年です。炎天下のこの日、鬼太郎少年は冷房が効いたみなとさかい交流館の中へ消えていきました。妖怪も熱中症に注意です。

水木しげる記念館正面
水木しげるロードを歩くこと10分くらいで、水木しげる記念館にたどり着きます。中には水木しげる氏が出版した漫画も置かれており、意外と長く楽しめます。

訪問後期

境線弓ヶ浜駅と鬼太郎列車
境線は国鉄再建法による廃線をかろうじて免れた路線でしたが、貨物輸送の廃止によって衰退の一途をたどりつつありました。地元新聞から廃線論も掲載されて、騒動を起こしたことは記憶に新しいです。

米子駅陸橋鬼太郎列車3代目
そしてJR西日本になって間もない1993年、境港市の水木しげるロードと同時に鬼太郎列車が誕生しました。漫画のキャラクターを列車のラッピングにすること自体、当時は珍しい存在でした。米子駅の階段に、3代目の鬼太郎列車のラッピングが書かれていました。特徴的なのは、列車のテールランプが目玉おやじの目玉にあてられているというシュールなものです。

境線境港駅2010年ゲゲゲの女房当時
ちなみにこちらが2010年当時の境港駅前です。ちょうど水木しげる氏の奥様、武良布枝氏が主人公の「ゲゲゲの女房」が放映されていた当時であり、水木しげる氏も存命でした。

境線境港駅終端
そんな境線の終端にあった、色褪せた看板を紹介いたします。写真を撮った後に気付いたものですので、実際あまり目に留まらないものかもしれません。

境線境港駅妖怪水木ワールド

ようこそ妖怪水木ワールド
 これより先妖怪たちの霊力によって思わず愉快になることがありますのでご注意ください。
※ お帰りの際「」の置き忘れにご注意ください。

う~ん・・・このユーモアには鬼太郎もびっくり。

境線境港駅執筆中の水木しげる
そんなユーモア(?)もあってか境線や境港市は、観光地化に大成功しました。そして2015年、原作者水木しげる氏は妖怪の世界へと旅立たっていきました。

境線境港駅全景
主亡き「妖怪水木ワールド」こと境港駅前は、2018年には妖怪ワールド全開の街として進化しておりました。もはや魂を置き忘れる暇もないでしょう・・・。まさに陰気な雰囲気もみじんもない熱気漂う暑い日でした。

境線境港駅鬼太郎列車と鬼太郎駅名標
そんな境港発展の立役者でもある鬼太郎列車は、いまも人間達を妖怪の世界へといざなうために走り続けます。それは同時に妖怪の存在を伝え続けるための役割を果たし続けることを・・・。

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